【新刊紹介】トンネル技術者のための地盤調査と地山評価

監修:
松井 保

編集:
一般財団法人 災害科学研究所 トンネル調査研究会

発行:
鹿島出版会 2017年1月20日初版 B5判 255頁 定価5,400円(税抜き)

主旨・内容:
トンネル調査研究会では発足当初より、比抵抗探査および弾性波探査によるトンネル地山の事前調査に焦点をあて、その有効性や高精度化ならびに解釈・評価の高度化を目指して研究を重ねてきた。それらの成果は、「地盤の可視化と探査技術(2001)」「地盤の可視化技術と評価法(2009)」に取りまとめている。
その後も、主にトンネルを対象とした地盤調査(物理探査)の適用性について、リスク評価の視点に立った分析・検討や、維持管理まで含めた事業における効果的な調査・設計・施工のあり方に関して議論を継続してきた。その中で、施工段階調査としての切羽前方探査にも焦点をあてて、合理的な事業の進め方や内容に関する事例調査・分析および施工中のトンネルを利用した現地調査・実験を進めてきた。このたび出版した書籍では、事前調査から施工段階調査までを取り扱い、トンネル事業に役立つように、より広い視点から執筆を行っている。
本書の目的は、発注機関や受注機関に関わらず、山岳トンネル建設に関わるすべての技術者を対象として、トンネル建設の計画・設計・施工における地盤調査手法と地山評価手法について、最新の技術と具体的な事例を混じえて、系統的にかつ分かりやすく解説を行っている。特に、切羽前方探査について、多くの紙面を割いている。

構成:

序章
第 1 章 トンネル事業における地盤調査
第 2 章 地質解釈と地盤評価
第 3 章 地盤評価に基づくトンネル設計
第 4 章 トンネル施工時の地盤調査
第 5 章 トンネル切羽前方探査

問い合わせ・申し込み先:

(一財)災害科学研究所
TEL:06-6202-5602 FAX:06-6202-5603
541-0043 大阪市中央区高麗橋四丁目5-13
E-mail: saiken@csi.or.jp
URL: https://csi.or.jp/content

鹿島出版会
TEL:03-6202-5200 
104-0028 東京都中央区八重洲二丁目5-14
E-mail: info@kajima-publishing.co.jp
URL: http://www.kajima-publishing.co.jp

【関連図書のご案内】地盤の可視化技術と評価法

監修:
松井 保

編集:
一般財団法人 災害科学研究所 トンネル調査研究会

発行:
鹿島出版会 2009年12月10日初版 B5判 218頁 定価5,700円(税抜き)

建設分野の地盤調査でも広く適用されつつある比抵抗高密度探査技術の啓蒙書、37の探査事例を取り上げ、地盤の多次元的な可視化によるその解釈と評価について、建設現場実務者向けに分かりやすく解説した入門書。

構成:

第 1 章 地盤調査の現状と課題
第 2 章 探査技術・解析技術の高度化
第 3 章 地盤評価技術の高度化
第 4 章 地盤調査の最適化
第 5 章 新しい分野への物理探査の適用事例
第 6 章 おわりに
資料 用語説明

お問い合せは、上記と同じところです。

【新刊紹介】道路橋床版の長寿命化技術

編集:
松井 繁之

発行:
森北出版㈱ 2016年9月16日初版 B5版 価格4800円(税抜き)

概要:
災害科学研究所 社会基盤維持管理研究会(委員長 松井繁之 大阪大学名誉教授)において、「道路橋床版長寿命化」編集委員会を立ち上げ、各分野の専門家が専門分野を分担し、道路橋床版の長寿命化に資する最新の情報を終結した技術書、松井繁之編著「道路橋床版の長寿命化技術」が発刊された。この書籍の概要は、次のとおりである。
供用年数50年を超過する橋梁が、これまでに建設された全橋梁数の半数を超える事態となっている。そのため、橋梁の長寿命化や維持管理の重要性がクローズアップされてきている。その中でも特に、通行車両の走行荷重がタイヤを介して直接作用する床版においては、劣化・損傷が継続的かつ繰り返し発生しており、時には重傷に至るケースも増加しつつあることから、再補修や補強よりも、取り換えといった抜本的な対策が望まれる事態となってきている。
この書籍では、社会基盤構造物である橋梁の老朽化といった社会情勢下で、道路橋床版の長寿命化のための「イノベーション」をキーワードとして、コンクリートと鉄筋やほかの鋼材との複合体である床版を、その長寿命化を阻害する環境作用(特に、水の浸入による劣化の促進)を受けて劣化損傷を発現する部材としてとらえ直し、各種の荷重作用や環境作用による影響度緩和技術や、劣化促進要因である水の浸入阻止・早期排水の新技術を紹介している。これらの新技術を橋梁構造の設計時、材料選定時、および維持管理時の各段階において活用し、床版長寿命化に資する新技術や新工法として創生・展開している。例えば、床版は、その上を絶えず走行する輪荷重により過酷な環境下にあり、交番作用する断面力により,ひび割れ劣化の進行は避けられないため、本書では、ひび割れの発生・進展の抑制に有効なせん断補強の重要性を主張している。
これらに加えて、損傷が著しく、補修、補強が困難な床版に対しては、大規模更新のための新構造の床版や新工法の防水工、舗装についても詳述することによって、損傷形態の違う様々な床版の補修・補強あるいは取り換えを適切に計画できるような構成となっている。

構成:

まえがき
第 1 章 序論
第 2 章 疲労耐久施工上のための構造改良
第 3 章 床版長寿命化のための水の制御
第 4 章 床版材料に関する長寿命化技術
第 5 章 PC床版を用いた橋梁の高性能化と長寿命化
第 6 章 合成床版の構造改良と適用事例
第 7 章 既設床版の補修技術
第 8 章 床版取替工法
第 9 章 橋梁長寿命化のための桁端部の構造改良

購入先:
http://books.rakuten.co.jp/rb/14394401/

【新刊紹介】Applications to Marine Disaster Prevention: Spilled Oil and Gas Tracking Buoy System

編者:
Naomi Kato

災害科学研究所 研究員の加藤 直三 大阪大学名誉教授からの新刊をご紹介します。

内容:
この本は、2011年度から2015年度まで支援を得た学術振興会科学研究費祈願研究(S)「流出重油・ガスの自動追跡システムの確立と革新的海洋防災システムへの展開」の結果を纏めたもので、タンカーや海洋油田生産施設からの流出した油やガスの自動追跡システムと海洋防災システムへの応用を扱ったものです。新しいコンセプトの海中無人ビークルと海上無人ビークルの開発を中心に、深海から流出した油・ガスの挙動モデルの構築や、海上無人ビークルからの海面の流出油漂流モデルのデータ同化を扱っています。

購入先:
Amazon:
https://www.amazon.co.jp/Applications-Marine-Disaster-Prevention-Spilled-Tracking-System/dp/4431559892
Springer:
http://www.springer.com/us/book/9784431559894

【新刊紹介】被害地震の揺れに迫る―地震波形デジタルデータCD付き―

この度、大阪大学大学院工学研究科 地球総合工学専攻 社会基盤工学部門 地盤工学領域 秦 吉弥(Yoshiya HATA)先生より新刊のご紹介があり、ホームページにて掲載いたしましたのでご案内いたします。秦 吉弥先生が筆頭著者で、野津 厚氏(港湾空港技術研究所)とともに、下記のような書籍を出版されました。

内容:
大規模地震によって被災した構造物に作用した推定強震動のデジタルデータを公開する。著者らは、近年我が国で発生した大規模地震(東日本大震災など)によって被災構造物に作用した強震動(強震波形)を推定する試みを継続的に実施している。データの公開によって当該構造物の被災シミュレーションの実施が可能となり、具体的な被災メカニズムが明らかとなり、同種の構造物の耐震性が今後向上していくことが十分に期待できる。

購入先:
Amazon:
https://www.amazon.co.jp/dp/4872595653
大阪大学出版会:
http://www.osaka-up.or.jp/books/ISBN978-4-87259-565-9.html

連絡先:
大阪大学大学院工学研究科 地球総合工学専攻
社会基盤工学部門 地盤工学領域

秦 吉弥 (Yoshiya HATA)

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1
TEL&FAX:06-6879-7626
E-mail: hata@civil.eng.osaka-u.ac.jp

【新刊紹介】東日本大震災の津波から学び 粘り強い盛土で減災

常田賢一,秦 吉弥 著
発行:理工図書(株) 平成28年4月初版 A5版 264p. 定価3000円(税抜き)

主旨・内容:
2011年3月11日14:46に東北地方の太平洋沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震(東日本大震災)が発生し,津波による死者・行方不明者が2万人を越える未曽有の災害になりましたが,近年,1983年日本海中部地震,2003年北海道南西沖地震の津波被害を経験していたにも関わらず,津波災害が繰り返されました。
これまでの復興の5年間では、粘り強い防潮堤,多重防御・高台移転による各種の事業が実施されて来ていますが、津波防災において,避難地,津波防潮堤,居住地などにおける多様かつ有効な盛土の活用のためには,盛土の耐津波性について十分な理解が必要です。
本書は、東日本大震災の5年目を節目として,将来の南海トラフ巨大地震が危惧される現在,これまで実施してきた現地調査,室内実験および津波シミュレーションなどから得られた,盛土の耐津波性,その向上策に関する知見,現在,全国で取り組まれている津波防災のための盛土の多様な活用事例を紹介しています。なお,津波の越流による破堤から,2015年関東・東北豪雨の河川堤防の越流破堤との類似・差異にも言及しています。
このように,将来の津波防災において,従来の防潮堤と比較しても遜色が無く,さらに防潮堤には無い,固有で優れた機能を有する盛土が,本書により正しく理解され,その多様な活用により,将来の津波減災に資することが望まれます。

構成:
第 1 章 地震動と津波の特性から学ぶ
第 2 章 津波被害から学ぶ
第 3 章 津波による現象から学ぶ
第 4 章 津波防災の姿勢を明確にする
第 5 章 盛土による防潮を位置づける
第 6 章 盛土の越流侵食を知る
第 7 章 盛土の難浸透性を知る
第 8 章 盛土の粘り強さを向上する
第 9 章 津波前の地震動に注意する
第10章 盛土による多重防御を考える
第11章 津波に対する盛土の活用を知る
第12章 盛土および津波防災の今後を展望する
あとがき
新刊表紙
表紙

問い合わせ・申し込み先
理工図書 電話:03-3230-0221  FAX:03-3262-8247
102-0082 東京都千代田区一番町27-2
E-mail:info@rikohtosho.co.jp
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