トンネル調査研究会

研究会名称トンネル調査研究会 区分SPR-A[災研提案型]
委員長松井 保 構成員委員46名 オブザーバー4名
幹事長 川崎 直樹
活動目的・内容 本研究会は、トンネル地山調査・探査に焦点を当てて、トンネル地山の評価技術の開発・適用等に関する研究を行うとともに、トンネル事業の計画・設計・施工・維持管理の合理化・システム化を目指している。具体的なテーマは以下のとおりである。

(1)地盤探査・調査による可視化技術の合理的な適用方法と地盤の解釈・評価技術のシステム化に関する研究
(2)トンネルの事前地盤調査と設計における高精度化と効率化に関する研究
(3)切羽前方探査・ICT技術活用などによる施工段階における地盤調査と地山評価に関する研究
(4)施工前および施工段階の地盤調査結果に基づく計画・設計・施工・維持管理のシステム化とリスクマネジメントに関する研究
前年度の活動

研究会活動においては、「施工前の計画・設計における地山評価とリスク評価」(第1グループ)と「施工時の地山評価とリスク評価」(第2グループ)の2つの常設グループに分け、上記のテーマについて研究活動を行うとともに、評価シミュレーションWG、設計法WGのワーキンググループでの研究活動も行った。本研究会の2023年度研究活動の概要は以下のとおりである。

(1)本委員会(会場開催+WEB併用で実施)
1)本委員会第21回本委員会 2023年4月24日(研究会30周年記念本委員会)
・各G、各WGの活動報告、「地盤調査・探査手法の最前線および地質情報のDXによる連携」講演会への準備状況、設計法WG冊子の執筆状況、NEXCO四国支社への情報収集状況を報告するとともに、今後の活動方針について議論した。
・話題提供:過去活動の回想(委員長、歴代幹事長)
「トンネル調査研究会の発足の経緯と初期の活動状況」 上出初代幹事長
「トンネル調査研究会でのジタバタ劇と想い出」 村橋3代幹事長
「様々な人との出会い」 栃本4代幹事長
「トンネル調査研究会設立前の経緯と総括」 松井委員長

2)第22回本委員会 2023年7月31日
・各G、各WGの活動報告、「地盤調査・探査手法の最前線および地質情報のDXによる連携」講演会実施報告を行うとともに、今後の活動方針について議論した。
・話題提供:
「トンネル難工事と豊中―柏原断層」 中川 要之助委員

3)第23回本委員会 2023年10月21日
・各G、各WGの活動報告、設計法WG冊子の執筆状況について報告するとともに、今後の活動方針について議論した。
・話題提供:
「降雨浸透におけるマクロボア流の寄与について—比抵抗による浸透モニタリングの適用可能性―」 大津 宏康委員

4)第24回本委員会 2024年1月25日
・各G、各WGの活動報告、設計法WG冊子の執筆状況の報告および査読担当について調整するとともに、今後の活動方針について議論した。
・話題提供:
「空中電磁探査のトンネル地質調査への適用事例 —その有効性の検討—」 上出 定幸委員

(2)幹事会
1) 第28回 2023年4月20日
2) 第29回 2023年6月7日
3) 第30回 2023年7月27日
4) 第31回 2023年10月23日
5) 第32回 2023年12月20日
6) 第33回 2024年1月19日

(3)各グループ活動
1) 第1回1Gミーティング 2023年4月20日
第2回1Gミーティング 2023年7月31日
第3回1Gミーティング 2023年10月26日
第4回1Gミーティング 2024年1月25日
2) 第1回2Gミーティング 2023年5月25日
第2回2Gミーティング 2023年7月31日
第3回2Gミーティング 2023年9月 6日
第4回2Gミーティング 2023年11月8日
第5回2Gミーティング 2024年3月11日
3) 第1回設計法WGミーティング 2023年4月5日
第2回設計法WGミーティング 2023年7月21日
第3回設計法WGミーティング 2023年9月6日
第4回設計法WGミーティング 2023年10月20日
4) 第1回評価SWGミーティング 2023年10月10日

(4) 「地盤調査・探査手法の最前線および地質情報のDXによる連携」講演会
講演会の概要を以下に示す。
日時:2023年7月4日(火) 10:30~16:45
会場:大阪大学中之島センター 10F佐治ホール
+WEB講演会(ZOOMウェビナー) 参加者:243名

講演内容:
「はじめに-研究活動の経緯と方向性-」
一般財団法人災害科学研究所 理事長 松井 保

第 1 部:地盤調査・探査手法の最前線
「ドローン空中電磁探査による地質調査」
(有)ネオサイエンス 代表取締役 城森 明
「3次元電気探査による高精度の地盤モデル構築に向けた取り組み」
応用地質(株)技術本部研究開発センター グループリーダー 櫻井 健
「ハイブリッドボーリング工法による地盤調査への最新の取り組み」
ハイテック(株)経営企画室 室長 朴 春澤
「原位置試験による岩盤応力と変形特性の評価法」
(株)安藤・間 技術研究所原子力部 川久保 昌平

特別講演
「テキストマイニングから読み解く調査~設計~施工への地質情報の伝達方法の提案」
関西大学環境都市工学部都市システム工学科 准教授 北岡 貴文

第 2 部:地質情報のDXによる連携
「地形判読の基本と活用事例」
大日本ダイヤコンサルタント(株)大阪支社 技術第2部地質防災室 室長 東 篤義
「地質DXにおける点群データと”SVマップ”の活用」
中央開発(株)技術センター 主任技師 上原 大二郎
「道路ルート検討段階における地質リスク検討の重要性」
基礎地盤コンサルタンツ(株) 東北支社長 永川 勝久
「山岳トンネルにおけるBIM/CIM導入事例」
川崎地質(株)技術部技術第2グループ リーダー  尾嵜 聡史
「今後の展望」
京都大学名誉教授 大津 宏康

今年度の活動

本研究会は、トンネル地山調査・探査に焦点を当てて、トンネル地山の評価技術の開発・適用等に関する研究を行うとともに、トンネル事業の計画・設計・施工・維持管理の合理化・システム化を目指している。

具体的なテーマは以下のとおりである。

  1. 地盤探査・調査による可視化技術の合理的な適用方法と地盤の解釈・評価技術のシステム化に関する研究
  2. トンネルの事前地盤調査と設計における高精度化と効率化に関する研究
  3. 切羽前方探査・ICT技術活用などによる施工段階における地盤調査と地山評価に関する研究
  4. 施工前および施工段階の地盤調査結果に基づく計画・設計・施工・維持管理のシステム化とリスクマネジメントに関する研究

上記のテーマについて以下の活動を進める。

・特定の技術的テーマに対する話題提供などにより、建設技術者のスキルアップに資する。
・前期研究会で検討した技術的テーマ(設計法)について、とりまとめた冊子を作成する。
・過去の建設事業を例に事後評価をシミュレーションして、将来の建設事業に向けた課題を整理し、常設グループの活動にフィードバックする。

本年度は新体制8年目であり、一般の建設技術者を対象とした講演会もしくは講習会について、年度後半の開催を目指す予定である。テーマは、「切羽前方探査」やDX」、「地質・地盤リスク」などを検討中である。また、設計法の取りまとめについて、本年度中に冊子を作成する。さらに、コロナ禍で中断していたトンネル工事現場の見学会を再開する。

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