構造物変位計測技術研究会

研究会名称構造物変位計測技術研究会 区分SPR-B[共同提案型]
委員長松井 繁之 構成員7名
幹事長 夏川 亨介
活動目的・内容 (研究の名称)
構造物の微小鉛直・水平変位計のシステム開発

(研究の内容・目的)
① 構造物の2点間の両端に固定装置を設け、その間を特殊ワイヤーで緊張し、それを不動線として、固定端間の任意の位置で、構造物の水平および鉛直微小変位を計測するシステムの開発であり、既設構造物に近接して他工事が実施される場合の管理のための計測器の開発を目的とする。
② 装置は両固定装置、固定間に緊張するワイヤー、任意の位置に設置する変位センサーおよびデータ収録、通信および解析ソフトで構成される。
前年度の活動

2023年度は、現場作業の省力化を図る目的で、緊張したワイヤーは防護の無い裸の状態で利用する方法を検討したが、実構造物での試験の結果、風によるワイヤーの微振動の処理が測定結果の時間的遅れとなり、信頼性を損なうとの結論に至り、方針を変えることとした。

2023年度の研究成果と実用化の目途
① 2023年度の下半期には、計測区間長を40mから60mに延長し、システムとしての汎用性の向上を図り、実構造での試験を継続し良好な結果を得た。
② 上記①と並行してワイヤーを透明の保護管で覆うこととし、計測結果の信頼性を高め、さらにシステムのパーツの軽量化を図り、現場の作業性の向上等を図った。
③ 上記①および②の改良に際しては、実高架橋での長期試験を継続しつつ行い、2023年度末には商品として実業務で利用する注文の話に進展している。

今年度の活動

本研究会の研究テーマは「構造物の鉛直・水平変位計測のシステム開発」である。本変位計測システムの概要および構成は以下の2点に示す。

  1. 構造物の2点間を両端に固定装置を設け、その間を特殊ワイヤーで緊張し、それを不動線として、固定端間の任意の位置で、構造物の水平および鉛直の微小変位を変位センサーで計測する。
  2. 装置は両固定装置、固定間に緊張するワイヤー、任意の位置に設置する変位センサーおよびデータ収録、通信および解析ソフトである。

2022および2023年度は、現場作業の省力化を図る目的で、緊張したワイヤーは防護の無い裸の状態で利用する方法を検討したが、実構造物での試験の結果、ワイヤーの微振動の処理が信頼性を損なうとの結論に至った。2024年度は、ワイヤーは透明の保護管で覆うこととし、システムのパーツの改善、工夫に取組んできた。2024年度は、更新後のパーツを搭載したシステムを用いて、実験および顧客からの注文を受けた業務との2本立てで推進し、システムの汎用性および信頼性(計測区間の限界長さの確認、システムの設置業務の省力化、計測結果の即時対応、軽量化、デザイン要素の導入等)向上に取組むと共に、計測結果のビジュアル化にも工夫を凝らす。

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